狂犬病ワクチン

狂犬病について(きょうけんびょう Rabies)

狂犬病は、主に犬にかまれて 犬からヒトへ感染する人獣共通感染で、死亡率が高く 発展途上国などで年間5万人が死亡に至る危険な感染症です。先日もフィリピン滞在邦人が帰国後発症、死亡ニュースとなりました。観光、仕事での海外渡航者が激増している今日、渡航先によっては 狂犬病ワクチン接種など、充分なリスク管理が望ましいと思われます。

症状と経過

狂犬病の潜伏期は1〜3カ月で、1年を超えることもあります。咬まれたり引っかかれた傷から狂犬病ウイルスが体にはいり、長い時間をかけて増殖、脊髄に達し発症にいたります。初期は傷のいたみ、かゆみ、倦怠感、発熱、けいれんなどを生じ 進行に伴い、不安感、高熱や全身のけいれんなどを生じ、とくに水を恐れる症状が出ることが特徴的で、水を飲みたくなり、飲もうとするとノドがけいれんして苦しい為、水を恐れるようになります。昏睡、死亡にいたることが多く、感染の危険のある地域への海外渡航者は充分な予防と対策が望まれます。

診断と治療

狂犬病感染の早期検査法は、今のところありません。採血による狂犬病抗体検査が陽性になるのは感染が進行してからで、また発病してしまった狂犬病の治療法はありません。狂犬病の潜伏期は長いので 咬まれた後はすぐに狂犬病ワクチンを、最初の接種日(0日目)、3日目、7日目、14日目、30日目に、さらに必要があれば90日にも接種することで狂犬病の発病を阻止することができるとされています。費用については 海外で咬まれた人以外は自費になります。詳しくはお問い合わせ下さい。

重要な感染予防

上記のように 狂犬病は早期検査法もなく、治療も困難な病気で、一度感染すると きわめて高い致死率です。東南アジア、アフリカ等に渡航予定のある方は、あらかじめ3回の狂犬病ワクチン接種をすませておくことをお勧めします。ただし、狂犬病ワクチン接種を3回すませた人でも、狂犬病の危険動物に咬まれたら、さらに少なくとも2回の狂犬病ワクチン接種を受け、厳重な経過観察が必要です。

予防注射の概要

当院では WHO勧告にそって 渡航の4週間前から、筋肉注射を肩へ行っています。
当院で狂犬病予防注射をご希望の方はあらかじめ電話にてご予約下さい。

○ 現在、狂犬病ワクチンが大変入手しにくくなっております。渡航予定のある方は早めにご相談下さい。